高速バスの振動はいつもココロも揺さぶる。子供のころ夏と正月は必ず行った父の実家へ向かう途中
いい大人になりながらも気持ちの高ぶり方は
子供のころと変わらないな、とつい
恥ずかしくなる。
街の風景はすこしずつ
人間の作ったものが排除され
目にも今の自分の気持ちにも優しい
緑と青と白のコントラストになる。
時間が経つにつれ
空はやがて包み込むような
真っ赤な夕日が最後の意地を僕の記憶に残そうとする。
やがて深海のような暗さが都会では味わえない闇を
招き入れるかのように
あっという間にこの車体ごと被いこむ。
窓から見る
その街の明かりはいつも
さびしく見える。
人間ってちっせーな
そんな要らない不安を
途中のサービスエリアでゴミ箱に捨てた。
見上げると深海の空には
いつも東京でも輝いてるはずの
星達が誰にも邪魔されず
僕らを照らしていた。
田舎の人が優しいのは
この光がいつも当たり前で
そして、感謝しているからなんだろう。
悲しい時も嬉しい時もどんな時も
星はわがままに輝いている。
そして、
無差別でだれのココロも照らしてくれる。
しばらく上を向いていると首が痛くなった。
バスに乗り込み
あとどれくらいかなって予想する自分に
すっかりせっかちな東京ライフに染まってしまった
なと嫌いになる。
いや、東京ライフじゃない。
単純にせっかちなんだ。
子供の頃からはやる気持ちを抑えきれず病が
今のせっかち人間になったんだ。
良くないけど
そうゆう帰れる場所が今もある事に感謝しよう
とポジティブ病で処方した。
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