
台風がもたらした寒冷前線の下で今日も空だけは
青く白い雲はいつもと変わらない表情でいる。
そんな夏空に合わない肌にふれると冷たい
カーテンのレースのような気候に戸惑いながらいつもと変わらない
一日を過ごした。
ペダルをこぐと暑さよりも先に涼しさが体を覆ってやがて
芯まで冷えそうでもっと早く漕げばいいのか
わかんなくなった。
公園で遊ぶ子供たちの大きな声に蝉も負けじと泣き始める
週末、お母さん達の井戸端会議は今日も高校野球に負けないくらい
四方八方から飛び交いあう。
「トークライブが27日ですって」
「あらー私、その日夜は懇親会だわぁ」
「あらぁ残念、私は久しぶりに子供置いて旦那と二人で
観に行くわ」
「ROOTS!ってあの地下の 」
と、聞き耳を立てながら
気付けばペダルに踏み込むチカラが強くなっていた。
夏は妄想もまた似合う。
あの道を曲がると海が一面に広がるとか。
そんな事をいつもと変わらず考えながら
今日も家の裏に池があったら
寝る前にちょっと疑似餌投げようかなって、が
結局2時間位やっちゃうんだろなって思って重くなってきた
瞼を閉じるのだ。
夏はそうして終わってゆく。